パン・菓子・バター・油・小麦粉・アイス・ヨーグルト・チーズ、その他いろいろ…
進む円安、インフレにより私たちがいつも食べているものや、使っているものの値段が上がっています。
個人的には特に1ヵ月ほど前からは、週末のまとめ買いで「10,000円で買えていたものが12,000円かかってしまう」と危機感を感じるようになりました。
身近な買い物でもそう感じる昨今ですが、昔は考えられなかったものに対しても、私たちは金銭的な負担を強いられています。
それは、毎日当たり前のようにだしている『ゴミ』です。
この「ゴミの有料化」は、自治体が一般廃棄物(家庭ごみ)処理において手数料を徴収することを指しますが、多くの自治体では、自治体が指定したゴミ袋を使うといった方法がとられています。
ゴミを有料化することは、どのようなメリットがあるのでしょうか。
おもに下記の4つのメリットを挙げることができます。
- 家庭ごみ排出量の削減
- 資源物のリサイクルの推進
- 3R(ごみの発生抑制、再使用、再利用)の推進に向けたごみへの意識向上
- 焼却場・最終処分場の延命化
つまり私たちは「ゴミを出す責任」を感じ、「ゴミを出すにはお金がかかるのだ」と意識する必要があるのです。
逆に言えばそれを意識することができれば、深刻な環境問題と家計圧迫の両方を解消できることにもつながります。 ゴミの量を半分にすれば指定のゴミ袋代も半額で済みますし、CO2排出量も抑えられるでしょう。
今回は、ゴミの量を減らして有料化となったゴミ袋代を節約する方法を提案します。
ぜひその習慣を身に付けて、環境にもお財布にもやさしい暮らしを目指しましょう。
生ゴミを捨てる時のポイント:『水を切る』
生ゴミを捨てる際、気を付けていることはありますか?
各地方自治体のホームページの多くは、「生ゴミを捨てる時は水切りをしましょう」という記載があります。
その理由ですが、生ゴミの約80%は水分なので、水が多く含まれていると水分を燃やしていることになってしまいます。
水分を燃やすことは焼却効率が非常に悪くなり、ごみ処理費用が余分にかかってしまうということなのです。
それ以外にも水分を減らすことは腐敗や悪臭防止につながりますし、収集車の運搬や焼却施設の効率が上がれば、地球温暖化の防止にもつながります。
横浜市のホームページでは生ごみを「濡らさない」「乾かす」「しぼる」具体的な方法が書かれているので、非常に興味深いです。
特に今はあまり出番のない不要なCDを使って水分をしぼり出す方法は、ぜひ試してみたいと思います。
紙ゴミを捨てる時のポイント:『箱は解体』『プリント・チラシは刻む』
紙類のゴミで特に困るのが、「お菓子の箱」と「大量の子どもが持ち帰るプリント類・ポストに投函されるDMやチラシ」です。
なぜ困るのかというと、「かさばるから」です。
少し高級なお菓子だと立派な箱に入っていますし、今は利用する方も多いインターネットでの購入の場合は、段ボールとの隙間にクッションとなる大きな紙を丸めたものまで入っています。
これらをそのまま捨てようとすると、30リットルのゴミ袋もあっという間にいっぱいになってしまいます。
そこでひと手間かけたいのが、箱は解体して広げることです。
段ボールと同じ原理で、組み立てた段ボールと、組み立てる前のぺちゃんこの段ボールではまったく体積が違いますよね。
ですから箱は組み立て前のぺちゃんこの状態にしてあげれば、ゴミの嵩(かさ)が減るというわけです。
プリント類などは丸めて捨てるのではなく、シュレッダーのように細かく刻んで、さらに手で圧縮すれば大幅にゴミの嵩(かさ)は減ります。
筆者も実際に試しましたが、刻んだ紙ゴミは刻む前の2分の1の量になったので、驚きました。
卵パックを捨てる時のポイント:『残り湯をかけて小さく』
プラスチックゴミでやっかいなのが、卵パックです。
我が家は食べ盛りの子供2人がいる4人家族ですが、卵は一週間に2パック消費します。
通常のプラスチックゴミは平面ですが、卵パックは卵を包んでいるためにデコボコしているのでかさばりますよね。
そこで試してもらいたいのが、卵パックにお湯(野菜やパスタを茹でた後の残り湯)をかけることです。
お湯の熱で、一気に小さくなります。
卵パックを潰したいときにお湯がない、わざわざ沸かすことはしたくないという方は、スリッパで踏んで圧縮してみてください。
それだけでも薄く平らになり、プラスチックゴミの量が減ります。
そもそもプラスチックゴミを出したくない人は、生協などの宅配サービスでは紙製の卵パックを採用しています。
そしてそれを回収して再利用していますので、興味のある方は生協のホームページもチェックしてみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか。
今はまだ有料化されていない自治体でも、今後は有料化になる可能性が高いと言えるでしょう。
有料化してからではなく、その前にゴミの捨て方を見直し、良い習慣をつけておくべきです。
例えば東京都中野区のゴミ袋は45リットル300円、70リットル500円、90リットル600円もかかります。
それだけでなく家庭から出るゴミも、引っ越し等で一度に多くのゴミを出す場合(45リットルのゴミ袋で5袋以上)は、有料となります。
「たかがゴミ袋代」と考えがちですが、「塵も積もれば」ですよね。
物価の上昇による節約の必要性、そして多くのゴミを出すことによる様々な環境問題の2つの側面から「なるべくゴミを出さない」「ゴミを出す時は小さくする」ということを意識して、できることから始めてみませんか。
そして、私たちがゴミを出さないことを意識すれば、最終処分場がゴミで溢れかえる事態を防ぐこともできます。
2020年度の時点で最終処分場の残余年数は22.4年しかないため、残余年数を延ばすためにも日本に住む私たちが行動に起こさなければなりません。
こちらの記事では最終処分場について詳しくまとめているので、ぜひ読んでみてくださいね。