「グリーンリカバリー」とは?経済復興をしつつ環境にも配慮した取り組みについて知ろう!

新型コロナウイルスの感染者数はいまだに減らないため、経済は衰退していくばかりです。だからこそ、感染対策をしながら経済をまわしていこうという呼びかけをよく聞きます。

ただ、コロナ禍で後退した景気を回復しつつ環境にも配慮していこうという呼びかけはあまり聞いたことがないですよね。その考え方こそが、「グリーンリカバリー」です。直訳すると「緑の回復」ですが、グリーンリカバリーとは一体何なのでしょうか?

日本ではグリーンリカバリーという言葉はまだ浸透していないので、初めて聞いたという方もたくさんいるかと思います。この記事では、もっと多くの人に知ってほしいという思いでグリーンリカバリーについて紹介しているので、一緒に学んでいきましょう!

目次

グリーンリカバリーとは?

グリーンリカバリーとは、「環境に配慮しつつコロナ禍で衰退した経済を立て直そう」という環境に重きを置いた経済刺激策です。グリーンリカバリーは、コロナが拡大する前の大量生産・消費・廃棄の経済に立て直すのではありません。気候変動や森林破壊問題などの課題を解決するために、資金を投じることで持続可能な社会の実現を目指しています。

そして、グリーンリカバリーには2つのポイントがあるので、それも押さえておきましょう。

「パリ協定」の達成に貢献する

2016年に発行されたパリ協定は、2020年以降の温室効果ガス排出量を削減しようという国際的な協定のことです。日本では、2050年までに温室効果ガスの排出量を8割削減することを定めています。

グリーンリカバリーでは、「パリ協定で定めた目標の達成」に貢献することがポイントです。

こちらの記事では、わたしたちが温室効果ガスを減らすためにできることについてまとめていますので、興味のある方は読んでみてはいかがでしょうか?

関連リンク:温室効果ガスを減らすために、わたしたちができること

SDGsを達成するための施策を実施する

次に、グリーンリカバリーで大切なポイントは2015年の国連サミットにて採択された「SDGs(持続可能な開発目標)で掲げられた目標の達成」です。

「パリ協定とSDGsの達成」はグリーンリカバリーの実現において重要なポイントになっているので、わたしたちも覚えておきましょう!

SDGsについてもっと知りたいという方は、こちらの記事も読んでみてくださいね。

関連リンク:子供に綺麗な地球を残そう。未来のために、今すぐ実践できること。

グリーンリカバリーを実現するために何をするの?

これまでの説明でグリーンリカバリーがどういうものか分かったと思いますが、「資金を投じることで持続可能な社会の実現を目指す」とは一体どういうことでしょうか?詳しく見ていきましょう。

課題解決のために資金を投じる

「資金を投じる」とは、いわゆる投資のこと。この地球にはあらゆる環境問題がありますよね。その問題を解決するために、わたしたちが環境分野に投資をすることで経済をまわすというイメージです。

今までは購入することで経済をまわしていましたが、そのお金を投資にまわしてみませんか?もしくは、投資先を考えてみませんか?ということなのです。

投じられた資金で雇用や業績の拡大で成果を引き出す

実際、成果を引き出せるのか分からないのに投資はできないと思ってしまいますが、より良い成果を引き出すために資金は必要不可欠です。投資で得た資金によって雇用や業績が拡大し、グリーンリカバリーの考えに基づいた成果を引き出すことが可能になります。

また、儲かるかどうかという視点だけで投資先を選ぶのではなく、「より良い社会にするため」に投資するという「EGC投資」が世界で広まっているのです。

日本ではグリーンリカバリー実現のためにどんな取り組みをしているの?

画像引用:日本経済新聞「グリーンリカバリーとは 環境重視の投資で経済浮上めざす」

日本経済新聞によると、グリーンリカバリーを意識した施策は先進国を中心に各国が打ち出しており、上記の表で分かるように巨額の資金を投じているとのことです。日本ではあまり馴染みのないグリーンリカバリーですが、世界的には認知の高い施策だと言えますね。

実際のところ、日本ではグリーンリカバリーが政策として活発化しているとは言えませんが、日本でも環境省がグリーンリカバリー推進に向けた取り組みを始めています。ここではその取り組みをご紹介しましょう。

国際連携プラットフォームの立ち上げ

2020年8月25日、気候変動や環境に配慮しつつコロナ禍から経済回復しようという国際連携プラットフォームを環境省が立ち上げました。2022年6月20日現在、日本やイギリス、中国、フランスなど79ヵ国が参加しています。

中小企業を対象とした補助金制度

2021年度から、環境省はグリーンリカバリーに基づいた補助金事業を始めました。二酸化炭素の排出量が少ない設備を導入する中小企業を対象に、5000万円までの補助金を出しています。

また、2021年度の補正予算案「グリーンリカバリーの実現に向けた中小企業等のCO2削減比例型設備導入支援事業」によると、30億円もの資金が投じられています。

わたしたちには何ができる?グリーンリカバリー実現のために生活を見直してみよう!

コロナ禍で衰退した経済を回復する際に今までのように大量に使い込むのではなく、環境分野に投資をして経済と環境が共存する社会を目指すのがグリーンリカバリーです。

その考え方を通して、環境問題に取り組む企業を応援することもできますが、投資をやらないという方もたくさんいると思います。そんな方は、改めてわたしたちに何ができるのか考えてみましょう!

グリーンリカバリーの考えを通してより良い社会にするためには、身近なことからでも始められます。プラスチック製品の使用を控えたり、コーヒーカップやカトラリーなどを持ち歩いたり。わたしたちが知って、それを行動に移すことで社会はさらに良くなるはずです。

主な環境問題についてはこちらの記事でも読むことができますよ。

関連リンク:子供に綺麗な地球を残そう。大人が知っておくべき環境のこと。

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この記事を書いた人

やさしいしいたけ.jpライターのごとうあきらです。
3歳男の子の育児と家事に毎日奮闘しています。
読みやすくて分かりやすい記事の執筆を目指し、読者のみなさまと環境問題について一緒に考えていけたらと思っています!

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