木育とはどのような活動のこと?さまざまな世代に向けた木育の取り組みを知ろう!

「木育とはどういう活動のことなの?」「木育って子ども向け教育のひとつじゃないの?」と思われた方もいるかと思います。もちろん、木育は子どもの頃から木を身近に使って豊かな心を育もうという教育理念があるので、そのような認識も決して間違ってはません。

しかし、「木育」という言葉が生まれた北海道の木育に関するページ(森林環境局森林活用課)で確認すると、木育とは「子どもをはじめとするすべての人」に向けたものだったのです。そして、林野庁でも2004年から木育の取り組みが推進され、今では全国の自治体や行政やNPO、企業なども木育に関する取り組みを行っています。

ここでは木育とはどのような活動なのか、そしてさまざまな世代を対象にした木育の取り組みをご紹介しています。木育に対する理解を一緒に深めていきましょう!

目次

木育とはどんな活動?

木育とは、木に対する理解を深めて木の良さを再認識していこうという活動のことです。しかし、「木材以外の製品の方がリーズナブルだから」という理由で国産木材には手を出せない方もいるのではないでしょうか?

木材の代わりとなる安価な材料が主流となりつつある今の日本では、木材に触れる機会が少なくなっています。実際に日本は森林大国であるのにも関わらず木材輸入大国であり、日本の木材自給率の低さも問題視されています。

このような現状に危機感を覚えた政府や自治体は、国産木材の良さや木材を使うことの意義を学ぶ「木育」という活動を推進するようになりました。それを聞くと「たしかに木育って今の日本には大切な活動なのかも」と感じますよね。だからこそ、木育とは今の日本で大切な活動のひとつと言えるでしょう。

日本の木材自給率に関してさらに詳しく知りたいという方は、こちらの記事も読んでみてくださいね。

関連リンク:「森林大国である日本が木材輸入大国!?日本の木材自給率が低い理由とは?」

木育とは何を目指す活動なの?

木育とは木材を使えばいいだけではありません。木育を通して、人と自然が共存できる「持続可能な社会」を目指しています。

例えば、環境問題について自分で考えて行動したり、森林保全のために活動したりなど。そのような行動を育むきっかけを作るということが木育の目的です。

それでは「持続可能な社会」を目指すために、木育を通して具体的にどのようなプロセスがあるのでしょう?林野庁情報誌「林野-RINYA-」の2010年8月号に掲載された「特集 「触れる」「創る」「知る」木育」を参考にして、詳しく見ていきましょう。

ステップ①「触れる」

木材に触れてその良さを体感することが木育の最初のステップです。

木のおもちゃに触れて遊んだり、森に行って遊んだり、木の文化財を訪れたり。木材に親しみを持てるようなきっかけ作りと言えるでしょう。

こちらの記事で木育おもちゃの紹介もしているので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

関連リンク:木育が子どもに与える効果とは?環境にも優しい国産木材を使った木育おもちゃ5選!

ステップ②「創る」

木材で何か創ることによって、材料としての特徴を楽しみながら学ぶことができ、このようなものづくりを通して創造的な思考を持てるようにもなります。

ステップ③「知る」

最後のステップは、どのようなことをしたら環境へ貢献できるのか「知る」ということです。そして、今までの経験を通してさまざまな活動に活かして行動するというのが、木育の具体的なプロセスです。

木育とはさまざまな世代を対象にしているので、その人に合った段階を踏んで取り組むことができます。小さいお子さんと一緒に参加するならステップ①から、小学生のお子さんとならステップ②から、夫婦で環境活動をしたいならステップ③からなど、あなたはどのステップから木育を進めてみたいですか?

木育を通してどのような取り組みが行われているの?

自治体による取り組み

自治体では主に木育ワークショップや木育体験、セミナーなどの取り組みをしているところが多いので、お近くの自治体でも開催されているかもしれません。興味のある方は、ホームページなどでチェックしてみましょう!

また、岐阜県美濃市では木育の取り組みに力を入れており、赤ちゃんの誕生祝い品として地元の木材で作られたおもちゃをプレゼントする事業などの取り組みも行っているそう。

赤ちゃんが生まれたら地元木材のおもちゃをもらえるなんて、素敵な取り組みですね。

ホームページ:美濃加茂市ホームページ 美濃市木育推進事業

NPOによる取り組み

NPO法人芸術と遊び創造協会による取り組みとして、「東京おもちゃ美術館」を運営しています。赤ちゃんから大人まで、木育おもちゃや木育体験を通じてさまざまな世代が楽しめる美術館です。

また、木育活動の指導をできる「木育インストラクター」の資格を取得できる養成講座もあり、本格的に木育を広めていきたいという方に向けた取り組みもしています。

ホームページ:東京おもちゃ美術館

目育インストラクター:芸術と遊びらぼ  目育インストラクター

企業による取り組み

さまざまな企業が木育の取り組みを実施しているのですが、無印良品では「木育広場」という木のぬくもりを感じられる遊び場の設置に取り組んでいます。無印良品店舗内にあるので、お買い物のついでにふらっと立ち寄れるのが嬉しいポイントですね。

ホームページ:無印良品 こどもと楽しむ無印良品

店舗一覧:無印良品 無印良品の店舗サービス

保育園・幼稚園による取り組み

木育を取り入れている保育園や幼稚園では、木製遊具や木のおもちゃ、それに木造の園舎など、木のぬくもりを子どもたちが感じられるようになっています。

これから保活を始めるという方や幼稚園に通うか検討している方など、木育に取り組んでいる園を探してみるのも選択肢のひとつかもしれませんね。

木育とは今の日本において大切な活動のこと

木育とは子どもから大人まですべての人が国産木材の良さを知り、その経験を活かして行動に移すまでが1つのプロセスです。また、木のおもちゃや家具、食器などの木材製品を「使っておしまい」にするのではなく、木育とはその先にある未来を考えるまでが大切になります。

「どうして国産の木材を使うのか」「木育を通して子どもに伝えたいことはなにか」「私たちの活動が環境保全に繋がっているのか」など、あなたも木育について考えてみるのはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

やさしいしいたけ.jpライターのごとうあきらです。
3歳男の子の育児と家事に毎日奮闘しています。
読みやすくて分かりやすい記事の執筆を目指し、読者のみなさまと環境問題について一緒に考えていけたらと思っています!

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